歯の詰め物、被せ物が全身に影響を与える。その7
2014.12.11更新
その7、口の中の金属を取り除く、前回お伝えしたように慢性的な体調不良がある人の場合、可能なかぎり口の中の金属を取り除くことをおすすめします。入れ歯のバネは、自分で取り外し可能なので許容範囲ですが、それ以外の詰め物、被せ物、土台に使われている金属、セラミックに焼き付けている金属などは取り除きます。注意点として、妊婦、授乳期の方は、金属の取り除きを避けます。削った金属粉が胎盤や母乳から胎児、乳児に移行するのを防ぐためです。小さな詰め物1つでも、それが原因となり偏頭痛や肩こりに悩まさされている場合が多く見受けられますが、金属を取り除くと、長年鎮痛剤が手放せない人でも劇的な改善が期待されます。金属が引き起こしてきたかみあわせのストレスも軽減されます。金属アレルギーによる掌蹠膿疱症も早期に改善する場合が多いですが、金属を取り除いても症状が長引く場合は、体に沈着した金属のデトックス(拝毒)が必要になります。被せ物の周囲にある歯肉組織を顕微鏡で観察すると数多くの白血球が確認されます。また、アレルギー反応に関与するリンパ球も観察されます。最近では金の品位が高い被せ物でも白血球が観察される傾向にあります。被せ物の周囲の歯肉ポケットでは、炎症に乗じて細菌が数多く集まっている様子が観察されます。熱いものや冷たい物を飲食するうちに、歯と被せ物の間に徐々に隙間ができ、水分が侵入します。この現象をパーコレーションと言い、金属が腐食する原因となります。また、侵入した唾液で銀の硫化が起こります。根っこの先に炎症のある歯では、浸出液が根の先から吸い上げられて土台の金属が腐食します。これらの知見から、金属の使用できるだけ避けるのが懸命です。慢性的な体調不良があり、口の中の金属が原因ではないかと思われる場合や、歯の金属に関して疑問がありましたら、日高土肥歯科医院にお問い合わせください。
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