調理に使用する油は、加熱をしても酸化されにくい性質のものを選びます。
その条件を満たし最も適しているオイルは、飽和脂肪酸のココナッツオイル、次に適しているオイルは単鎖不飽和脂肪酸のオリーブオイル、アボカドオイル、マカダミアオイルなど。そして、最も適さないオイルは、長鎖不飽和脂肪酸のコーン油、紅花油、菜種油などです。
飽和脂肪酸であるココナッツオイルは、膓の有用微生物にとっても有益で、抗炎症作用のあるラウリン酸を豊富に含んでいます。
スーパーで売られているコーン油、紅花油、菜種油、ひまわり油、胡麻油などの植物油、それらをブレンドしたサラダオイルなどは、長鎖不飽和脂肪酸のうちのオメガ6脂肪酸に属します。現代人はオメガ6脂肪酸を過剰摂取しており、炎症性物質の産生による乳がんなどの発症を示唆されており、心臓血管障害の原因になっています。オメガ3脂肪酸の豊富な肉や魚を積極的に摂りましょう。
【トランス脂肪酸で】は、植物油から固形状の飽和脂肪酸を人工的に作る際にできる副産物です。マーガリン、ファットスプレット、ショートニング、ピーナッツバターなどに含まれます。また、植物油で調理されるバン、ケーキ、ドーナツ、マフィン、シリアル、キャンディなどに多く含まれています。合成保存料のソルビン酸もトランス脂肪酸です。
人の脂肪酸は、[シス脂肪酸]で構成されていますが、マーガリンやショートニングを摂取するとトランス脂肪酸が構成成分となります。心臓の筋肉細胞の膜がトランス脂肪酸に替わると、心臓のリズムが不整になり、突然死を招きます。また、膓の粘膜がトランス脂肪酸に置き換わると有害物質を取り入れてしまい、リーキーガットと同じ状態になってしまいます。アメリカでは2006年から食品中のトランス脂肪酸の禁止が義務づけられ、ドイツではマーガリンは製造禁止になっていますが、日本は未だ表示義務もなく野放しとなっています。
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